ペルシャ語講座31:数に関する表現

以前のペルシャ語講座14あたりで数の表し方を扱っています。今回は数に関連してもう少し詳しく述べて見たいと思います。
まずは1~10です。序数とは英語なら、first, second, third・・・というものです。

基数 読み方 序数 読み方
1 یک  yek  یکم  yekom
2 دو do دوم dovvom
3 سه se سوم sevvom
4 چهار chahar چهارم chaharom
5 پنج panj پنچم panjom
6 شش shesh ششم sheshom
7 هفت haft هفتم haftm
8 هشت hasht هشتم hashtom
9 نه noh نهم nohom
10 ده dah دهم dahom

1に対して1stは yekom ですが、yek を yak と発音する人は yakom と発音しています。しかしながら、普通はアラビア語由来の avval アッヴァルを使うことの方が多いでしょう。例えば first night なら شت اول シャベ・アッヴァル というわけです。farvardin 月の最初の日 なら روز اول فروردین  ルウゼ アッヴァル ファルヴァルディン となります。

以後、箇条書き風に述べていきましょう。
一度や二度という場合の言い方は yek daffe,  yek bar, yek martabe でいいでしょう。二度なら yek の部分を do ドウにして下さい。daffe, bar, martabeは回数や度数などを表す言葉です。それぞれ دفحه بار مرتبه と書きます。

日本語では物を数えるときに例えば本なら冊、動物なら頭(トウ)などと付けますが、ペルシャ語も同様です。
2頭の馬=دو رأس اسب  ドウ ラス アスブ
2冊の本=دو جلد کتاب  ドウ ジェルド ケターブ
2人(二人)=دو نفر  ドウ ナファル
鉛筆のような小さなものの場合は adad を使って 彼は5本の鉛筆を買った پنج عدد مداد خرید
複などの場合は dast を使って、私は1着のスーツを買った یک دست لباس خریدم
一軒の家を彼は買ったの場合は門という意味のba-b باب を使って、
یک باب خانه جرید
卵のような小さなものは da-neを使って、彼は卵を10個持ってきた
ده دانه تخم مرغ آورد
まだまだ沢山ありますが、これ位にしておきましょう。

カップ一杯のお茶=یک فنحان چای  yek fenjan chai   イエク フェンジャーン チャイ
コップ一杯の水=یک لیوان آب  yek livan a-b  イエク リヴァーン アーブ

 

アラビア書道について

これまで何度かアラビア書道の記事を書きました。いずれも作品展に提出したものをアップして、その内容などを簡単に紹介するものでした。今回は少しまとめてアラビア書道とはどのようなものかと紹介してみようと思います。一人でも興味・関心を持っていただいて、トライしてみようという方がおられたら嬉しいのですが。

アラビア書道とは、日本の書道とは少々異なるのは勿論です。当然ながらアラビア語を書くわけです。アラビア語はアラビア文字を使いますから、アラビア書道はアラビア文字を書くことになります。が、アラビア文字を使用するのはアラビア語だけではありません。ペルシャ語やウルドー語でも使いますので、アラビア書道はアラビア語だけのものではありません。もちろんペルシャ語のアラビア書道はペルシャ書道ということになるのでしょうが、アラビア語で書くアラビア書道の中に、ナスタアリーク書体(ペルシャ書体)という書体もあるのです。

アラビア書道の主な書体
書体の話になりましたので、書体について説明しましょう。日本の書道でも楷書、草書、行書、隷書、篆書などとあるように、アラビア書道にもあります。
上の画像は私たちが最初に習うナスヒー書体のテキストの冒頭にある書体の紹介です。上からナスヒー書体、ルクア書体、ディーワーニー書体、シャリー・ディーワーニー書体、スルス書体、ナスタアリーク書体(ペルシャ書体)、クーフィー書体と順番に習っていくわけです。各書体の説明が右側にあるのですが、小さくて読めないかもしれませんね。アラブ人が手書きで文字を書く時の書体がルクア書体です。コーランやモスクの壁に書かれているのはスルス書体です。ディーワーニー書体はオスマン帝国の政庁で開発されたもので、スルタンが発布する勅書などに使われた書体です。

アラビア書道の道具類
書道ですから、筆と墨と紙があればいいわけです。

筆は普通は細い葦、あるいは竹を使います。基本的には自分で削って作ります。日本では竹の方が入手しやすいので私たちはもっぱら竹を使います。葦の筆も使ったことがありますが、竹の方が耐久性があって使い勝手がいいです。


墨(インク)は日本の書道用の墨汁を使っています。百均ショップので十分です。黒色です。でもアラビア書道の作品集などを見ると黒以外に緑や青なども使われています。私も、たまには青で書くことがありますが、これは粉インクです。ペルシャ雑貨の店で売っているのですが粉を瓶に詰めて売っています。次の画像の上は墨汁の黒色で、下が粉インクの青です。

用紙・紙
竹の固い筆を使うので、紙は少し厚めで表面がツルツルした滑りのいい紙を使います。私たちは教室の先生からアート紙という用紙を分けてもらっています。普通の紙に書く場合は昔は卵白を刷毛で塗って、その上を擦ってすべすべにしたそうです。現代的な方法としては画材店で売っているグロス・ポリマー・メジウムという液体を水で薄めて何回か塗り重ねた後乾かして使うそうです。次に画像を上げましたが、真ん中の白い紙が練習用で、作品展に出すときなど清書するときは両サイドのような周りに装飾が施された用紙などを利用しています。

そこに書いてみると次の画像のようになります。左は先生に書いていただいたお手本です。右がいま練習している途中のものです。もう少し練習しなければなりません。

テキスト・教本
筆と墨と用紙が揃ったら、アラビア書道を開始することができます。私たちは先生から日本語のテキストを入手することができますので不自由はありません。今私が使っているテキストの一部をちょっと覗いて見てください。
1枚目の画像の左側はペルシャ雑貨店で入手した現地の教本です。

ついでに現地のテキストの中もお見せしておきましょう。

教室など
さて、アラビア書道をやってみたいと思われませんか?そうした場合にはアラビア書道協会の教室を訪ねてみてください。検索すれば、ホームページがすぐにでてきます。東京周辺は勿論、名古屋、大阪、京都、神戸、大阪にも教室がありますので、ホームページで確認してください。

ペルシャ語講座27:有用表現 دست شما درد نکند ダステ ショマー ダルド ナコネ

今日の覚えておきたい表現は دست شما درد نکند  です。文字通りの発音をアルファベットで書くと、 dast-e-shoma dard nakonad ダステ ショマー ダルド ナコナッド ですが、最後のナコナッドは会話ではナコネとなります。دست dast はのことです。ショマーはあなたですね。دست شما で貴方の手 になります。あなた と  の間には何も書きませんが、ダストの最後にe エをプラスして、ダステ ショマー で貴方の手となります。プラスするエのことをエザフェと呼びます。私の本の場合は ketab とman  なので私の本はketab-e-man ケターベマン です。ペルシャ語の参考書などでは ketab-e-man と表記されることが多いために「ケターブ・エ・マン」先ほどの例では「ダスト・エ・ショマー」などと間違って発音してしまっている人がいるのでご注意下さい。
話を基に戻しますと、貴方の手=タステショマーでして、つぎの درد dard ダルド は痛みという意味です。 نکند はکردن 英語のdoの三人称単数現在 に否定形のナが付いたもので、don’t の意味です。合わせて、痛くするなということです。最初から通すと「あなたの手を痛くするな」となります。日本語の「お手数をおかけしました」に相当するセリフです。原文の意味にもう少し近く訳すと「お手を煩わさないでください」という感じですね。ありがとうとお礼を言う際に使える便利な言葉です。

ついでですが、ナコナッド ➡ ナコネ になるという部分について補足しておきましょう。go رفتن ラフタン を例に説明します。

go رفتن ラフタン
میرون miravam ミラヴァム miram ミラム
میروی miravi ミラヴィ miri ミリ
میرود miravad ミラヴァッド mire ミレ

上の表は英語のgo、ペルシャ語のラフタンの現在形の上から一人称単数、二人称単数、三人称単数形を並べたものです。
教科書ではそれぞれミラヴァム、ミラヴィ、ミラバッドと発音するように習うわけですが、会話では右側の部分になります。ミラム、ミリ、ミレというわけです。これはわざわざ覚えることもなく、使っていると自然に身についてくるものです。例えば、ミラヴァムを何度も繰り返し早口で行ってみると、ミラムになってしましまうような気がします。他の単語も一つ一つ書けばいいかもしれませんが、今日はここまでにしておきましょう。こんな言い方はありませんが、ダステ マン ダルド ナコネ です。

 

ペルシャ語講座26:有用表現 انشاءالله インシャ・アッラー

この画像は集英社文庫・曾野綾子著『アラブのこころ』の表紙である。初版が1979年の発行である。彼女が中東アラブ諸国を旅したときのエッセイである。その中でこう書いている「アラブと付き合うには、IBMがいると教えられたのはエジプトに入って、ほんの数時間目であった」。その説明は以下の通りである。

I・・・・「インシャ・アッラー」ということで「アッラーの神の御意のままに」ということです。
B・・・・「ブクラ」明日という意味でして、当てにならないこと。
M・・・・「マレシ」といって「理のないもの」という意味だが「気にするな」「しょうがないじゃないか」というニュアンスである。
これらの言葉は使いようで非常に便利なのだと体験で知ったことを書いている。

前回のペルシャ語のエイブ・ナドレはMに相当する言葉だと私は感じました。ペルシャはアラブとは違いますが、同じイスラム社会、同じ中東の自然環境の厳しい点では共通しているので、言葉の表現にも相通ずるものがあるのですね。さて、今日のペルシャ語の有用表現はこのIです。曾野綾子さんの著書ではもう少し解説がありますので、その部分を引用させていただきましょう。
パレスチナ人に尋ねた時の話です。
たとえば「明日あなたはピクニックに来ますか?」と訊くと、「インシャ・アッラー」と答える。この言葉の中には、文字通り、アッラーの神様が、自分を行けるようにしてくれたら行くよ、との意味があるのですか。それとも、本当は、初めから行く気は全くないのだけれど、あまりはっきりその場で断ると相手に悪いから「行けたら行くよ」という程度の意味で言っているのですか。「両方です。どちらもありえます」と親切なパレスチナ人は教えてくれた。
「インシャ・アッラーについてはいろんな使い方がありますよ」アラブ人の女性と結婚したある日本人が青年が教えてくれた。「例えば僕が、いま勤め先で「僕は将来、一本立ちしてこういう事業をしようと思う」なんていうでしょ。そうすると、僕くらいの年のアラブ人連中は鼻の先で「シャルラ!」と聞こえるように言うんですよ。口の中では「インシャ・アッラー」と言ってるんだけど、調子が違うから日本語に訳したら、どうなるかな、「やれるものならやってみな」という感じかな。
ところが僕の女房に、「今日は早く帰って、映画に行くと約束したけど、用事ができて、少し遅くなるかも知れない。しかしできるだけ早く戻るからね」と電話すると、彼女「インシャ・アッラー」と心から言いますね。

インシャ・アッラーの少々複雑なニュアンスがよく説明されていると思います。さて、ペルシャ語でも同じでしょうか。ペルシャ語ではこのように書きます。 انشاءالله 発音は辞書ではこう書いてます ensha-allah 。意味は「神のおぼしめしがあれば」「多分」「おそらく」そして次の例文を挙げています。  فرداذ انشاءالله اورا خواهم دید  多分明日私は彼に会うでしょう。確かにこの言葉の裏には「神様の思し召しがあれば」という意味があるのですが、イランでの経験では、この辞書の意味のように「多分」というニュアンスが濃いように思っていました。「明日、一緒に映画に行きましょうか」と言った場合に「エンシャーッラー」と返答された場合はたとえ神の思し召し云々の背景があったとしても行くということの意思を持っています。明日行かないなら「エンシャーッラー」とは言わないものです。軽い気持ちで使われている様子から、皆さんも「多分」という意味の程度で使っていいと思います。ちなみに私の耳には「エンシャーッラー」と聞こえます。

インシャ・アッラーはイスラム世界ならどこでも使われる言葉です。マレーシアに行ったときに高級クラブに連れて行ってもらったことがあります。楽しいお酒を飲んで(そこは飲めました)楽しんだ後、帰る段になるとマレー人のママさんが「また是非お出で下さいね」と言われたので、わたしは「エンシャーッラー」と答えたら、びっくりされて大笑いになった想い出があります。この言葉を覚えておくと必ずいいことに出会いますよ「インシャ・アッラー!」

ペルシャ語講座24:基本単語と平易な文

またまた久しぶりのペルシャ語講座です。今日は基本的な単語と平易な文章です。
先ずは基本単語です。

مرد mard man 男、男性
زن zan woman 女、女性
پسر pesar boy, son 息子、少年
دختر doghtar daughter 娘、少女
پدر pedar father
مادر ma-dar mother
برادر bara-dar brother 兄弟
خواهر kha-har sister 姉妹
بچه bacche child 子供
کار ka-r work 仕事
اطاق otaq room 部屋
منزل manzel house
باغ ba-gh garden
گدا geda- beggar 乞食
شهر shahr city, town 市、町
بازو ba-zu forearm
راستگو ra-stgu truthful person 正直者
ایرانی i-ra-ni- Iranian イラン人
اسب asb horse
سگ sag dog
گربه gorbe cat
گاو ga-v ox, cow

基本的な前置詞を挙げておきましょう。

بیرون biiru-n out, outside 外に
در dar in 中に
تو tu in, inside
رو ru on 上に

続いて簡単な文章です。上の基本単語を利用して次の文章を日本語にしてください。先ずは自力でやってみて下さい。数日したら解答をアップいたします。
این منزل ماست
آن باغ مال کیست
آن باغ مال من است
پدر این بچه کجاست
این اطاق پنجره دارد
کتاب شما روی میز اسب
مردی بمنزل ما آمد
پسر او بیرون اسب
دختر من گربه دارد
آنهارا در باغ دید
این زن کتابی بمن داد
کجا رفت
بشهر رفت
کتاب و مداد روی میز است
مادر شما بمنزل ما آمد
اسب او توی باغ است
این منزل مال ماست

ペルシャ語講座 23:丁寧な表現(尊敬語や謙譲語)

こんな本もありました。

久しぶりのペルシャ語講座です。「日本語には尊敬語や謙譲語というものがあるが、外国語にはそんなものはない」というようなことを聞いたことがあります。先ず日本語以外のすべての言葉を外国語と一括りにしていることが大胆すぎますね。そのような外国語もあるのかもしれません。少なくともペルシャ語の場合は日本語と同じように丁寧な尊敬語もあれば、謙譲語もあるということをお伝えしましょう。

一人称の「私(わたくし)」は من  man  マン ですが、目上の人にへり下って「わたくしめが」というような時には、بنده  bande  バンデ と言います。バンデの意味は「しもべ」という感じです。

逆に「あなた」は普段は شما だとか تو  ですが、目上の人に改まって言う時には、سرکار sarkar (貴殿) があります。もっと恭しくいうと「閣下」的に جناب janab があります。会社にかかってきた電話を秘書がとった時に相手を確かめます。「どちら様ですか」「あなた様は?」という時にجناب عالی janabe ali と言うのをよく耳にしました。jenabは閣下という尊称ですが、jenabe ali は「あなた」の敬称になります。

次は「言う」です。普通は  گفتن  goftan ですね。でも「仰る(おっしゃる)」に相当するのが  فرمودن farmdan です。
なんと言いましたか? چه گفتی
なんと仰いましたか? چه فرمودی

次は「来る」です。普通は آمدن  Omadan でしたね。丁寧に「お出でになる」「いらっしゃる」の場合は تشریف آوردن  tashrif avardan を使います。この tashrif を使うと幅が広がります。
tashrif bordan  تشریف بردن    「行く」の丁寧語
tashrif dashtan     تشریف داشتن   「居る」の丁寧語

このような言葉はある程度会話ができるようになると、自然に覚えるようになるものです。こんな時にはこんな風に言うのだと自然に気づくものです。そうなると本物になってくるのです。私自身は長い間現地での会話から遠ざかっているので、思うように言葉が出なくなってきました(謙遜?(笑))。最近はインスタグラムでやり取りすることが多くなったので徐々に思い出すことが多くなりました。それでは今日はこれまでにしておきましょう。 روز بخیر

ペルシャの詩(オマル・ハイヤーム)の一節

10月13日~18日に川崎市の会場でアラビア書道の作品展が開催されます。私も毎年出品していますので、今作品作りに励んでいるところです。今回もペルシャの詩人オマル・ハイヤームのルバイヤート(四行詩)の中の一つを選びました。上の画像の右側の部分を書こうと練習しています。

この画像も同じ詩ですが、書体が異なるので全然感じが違います。ペルシャ文字の上の英語はフィッツジェラルドの英訳です。本来ならこの部分に私の作品がアップされるべきなのですが、それは完成後にいたします。ご期待下さい(笑)。

さて、今日はこの四行詩の和訳についてです。以下に3人の日本人が訳したものを紹介いたします。その次がフィッツジェラルドの英訳です。そしてその英訳から和訳にしたものが竹友藻風のその次の和訳になります。フィッツジェラルドの英訳はかなり意訳されており、原文の直訳からは程遠いのですが、詩の気持ちを伝えているそうです(私には良く分かりません)。それを竹友は和訳しているので、前の三人の日本語訳とは全然異なる内容になっています。比べて見て下さい。そして、その次はペルシャ語をペルシャ人(イラン人)が英語に直訳したものです。外国人がルバイヤートを勉強するための参考書に記されているものです。そして、それらの訳を踏まえて最後に私の訳を一番最後に披露しています。存分に味わってください。ペルシャの詩は音読することによってさらに詩の美しさが伝わるのですが、それは私の作品を紹介するときにいたしましょう。

ルバイヤート翻訳

小川亮作訳 (140)
さあ、ハイヤームよ、酒に酔って、
チューリップのような美女によろこべ。
世の終局は虚無に帰する。
よろこべ、ない筈のものがあると思って。

岡田恵美子訳(99)
ハイヤームよ、酒に酔うなら、楽しむがよい。
チューリップの美女と共にいるなら、楽しむがよい。
この世の終わりはついには無だ。
自分は無だと思って、いま在るこの生を楽しむがよい。

黒柳恒男訳 (116)
ハイヤームよ、酒に酔うならよろこべ
月の美女と坐れるならよろこべ
世の終わりは無にすぎないが
無を有と思ってよろこべ

Edward Fitzgeralde英訳
And if the Wine you drink, the Lip you press,
End in what All begins and ends in‐Yes;
Imagine then you are what heretofore
You were ‐hereafter you shall not be less.

竹友藻風訳 Fitzgeraldの英訳からの和訳
また若しや、飲む盞(さかずき)と壓(お)す唇の
一切の終始のもの果つとも―さなり、
さらば汝(なれ)、これまでにありしものぞと
思え、―――なほこれより後もかはらずと。

Kuros Amouzgar 英訳(直訳)
Oh Khayyamm if you are drunk from drinking wine, be happy,
If you are in the company of a beautiful sweetheart, be happy,
Since the end of life is annihilation,
Imagine that you do not exist, but since you do, then be happy (enjoy).

私の訳
ハイヤーム!酒に酔ったら、楽しむがよい。
月のような美女と共にしたなら、楽しむがよい。
この世の終わりは無なのだから、おまえ(の存在)も無。
されどこの世に在るのなら、今を楽しむがよい。

ペルシャ語講座21:基本的な動詞

今回は基本的な動詞をまとめて紹介しておきましょう。文法の基本を覚えればあとは単語を覚えて行けばいいわけですが、というものの「単語は自分で辞書を引けばすぐに分かりますよ」というのも不親切なので、使用頻度の高いと思うような動詞を一覧にしておきましょう。ここで重要なことは動詞の原形(基本形)に対する語幹(語根、不定詞などという参考書もあります)です。語幹を知らなければ動詞の現在形を作れないからです。(講座6の現在形の作り方を参照してください。)

日語 英語 原形 発音 語幹 発音
行く go رفتن raftan رو rav, rou
来る come آمدن ア(o)ーマダン آ アー(o)
与える give دادن dadan ده dah
書く write نوشتن neveshtan نویس nevis
払う pay پرداختن pardakhtan پرداز pardaz
料理する cock پختن pokhtan پز paz
見る see دیدن didan بین bin
食べる eat خوردن khordan خور khor
飲む drink نوشیدن nushidan نوش nush
読む read خواندن khandan خوان khan
眠る sleep خوابیدن khabidan خواب khab
売る sell فروختن frukhtan فروش furush
持ってくる bring آوردن avardan آور avar
持っていく بردن bordan بر bar
get گرفتن gereftan گیر gir
聞く hear شنیدن shenidan شنو shenav
理解する understand فهمیدن fafmidan فهم fahm
洗う wash شستن shostan شو shu-
する do کردن kyardan کن kyar

思いついた基本的な単語をリストアップしてみました。動詞の数は勿論まだほかにもありますが、この程度でもかなり使えるのではないでしょうか。それと次にもしかしたら最も重要で使用頻度が高いかも知れない動詞を紹介します。それは「する」という動詞です。英語の「do」に相当する動詞です。上の表の一番最後の行で太字にしている動詞です。

「する」という意味で使うのは勿論です。が、名詞につなげると、その名詞を動詞化することになります。例えば「仕事」は「カール کار 」です。カールとキャルダンで「働く」です。「考え・思い」は「فکر 」です。キャルダンを付けて、fekr kyardan で「考える・思う」となります。他にも「開く」は「バーズ・キャルダン」となります。「忘れる」は「ファラームウシュ・キャルダン」、「お願いする」は「khahesh kyardan」・・・・となります。このようにキャルダンを付けて複合動詞を作ることができるのです。キャルダンの他にも、上の表の中では「ダーダン」でも同じようなことができます。ダーダンは与えるといういみですから、「勉強という意味のダルス」とつながって「ダルス ダーダン」は「教える」になります。勿論「教える」というそのままの動詞もありますが、このような使いかたも知っておけば、役に立つものです。他にもありますが、「ヤヴァーシュ、ヤヴァーシュ(ゆっくり、ゆっくり)」やっていきましょう。

ペルシャ語講座18:新しいペルシャ語参考書紹介

今回は新しく発行された(2020/4/14)ペルシア語 (世界の言語シリーズ15) (日本語) 単行本(ソフトカバー) を紹介しておきます。と言っても、私自身が既に入手しているわけではありません。私はイラン大使館の iranbunka ‌がアップしている instagram で、このことを知りました。iranbunnka の紹介文を以下に引用しておきます。‌

この価値ある著作は、大阪大学外国語学部の竹原 新とベヘナム・ジャヘドザデBehnām Jāhedzādeh両先生によるもので、同大学の「世界の言語シリーズ」として出版された。現在、Amazon等で販売されている。
同書は、初級から中級初めにかけての1年分の言語学習24レッスン科目が用意され、1科目ごとに練習に求められる軸となる読みやすい会話テキストが掲載されている。
このテキストは、イランと日本の何名かの人物が登場する物語形式で「タカシ」をメインキャラクターを中心として進んでいき、ペルシア語学習期間中にクラスメートたちとともにイランへ向かう。著者らは科目の合間に、イランの言語や文化に関して楽しく読めるノートも提供している。

早速アマゾンで調べるとありました。価格は2860円。ペルシャ語の参考書などは単語集のようなものでも結構高価なので、リーゾナブルと言えるでしょう。実際に、ペルシャ語のテキスト自体が少ないので、これから学習する人には有難いことだと思います。思い起こせば、50余年前に私が学習したときに、日本で発行された参考書は何もありませんでした。丸善で洋書を取り寄せなければなりませんでしたが、今のようにインターネットで情報が採れるような状態ではありません。先生からの情報だけが頼りでした。それで得た参考書が以前に紹介したLambton著のPersian Grammar と Persian Vocabulary の2冊だけでした。一年間の国立大学の授業料が12,000円という時代に、貧乏学生にとって洋書を買うのは大変な支出でした。

上の二冊がその本です。左は学生時代のものではなくて、社会人になってイランに駐在している時代(1970年代)に本屋で再購入したものです。多分海賊版ではないかと思う節があります。そして、右側が Vocabulary です。学生時代に買ったその物ですから、見事に色あせて古さを感じます。中身を覗いてみましょう。

それなりに勉強した形跡がありますね。ペルシャ語の単語の意味を英語で知って、その英語の意味を知らなければ、英和辞書で調べるということの繰り返しであったように思います。もう一つのグラマーの方は、文法の説明をしている英文内容を把握できないこともあるわけですが、そのようなことが結局は勉強になったということだったのです。今回冒頭で紹介したような参考書があるのは学習のためには非常に効率よく学べると思います。学習には良い環境だと思います。十二分に活用すればいいと思います。でも、昔は昔でそれで良かったなと今は思います。でも、いま一から新しい言語を学ぶなら、このような本を選んだ方が早道でしょうね。

ペルシャ語講座17:動詞の未来形

今回はちょっと前に進めて、動詞の未来形を取り上げましょう。例えば「私は明日大阪に行きます」を英語では「I will go to Osaka tomorrow/」と未来形のwill goを使います。英語ではwillを使うわけです。ペルシャ語では未来形を表す助動詞として خواستنを使います。語幹は  خواه です。また、go に相当するのは raftan です。語幹はravです。ちょっと整理してみましょう。

その前に、動詞の形について以前にも書いていますが、もう一度きちんと説明しておきましょう。動詞は先ずは基本となる形があります。私は動詞の基本形または原形といっていますが、参考書では不定法や不定詞や不定形という場合が多いです。その動詞の基本形の末尾は ن -an となっています。更に تن  tan、 دن  -dan、 یدن -idan の3つに分けられます。つまり動詞の基本形は〇〇タン、〇〇ダン、〇〇ディダンの3通りしかないということです。

そして、動詞の基本形から  ن -an を取り除いたものが過去形の基本形となります。この基本形に人称別の語尾をつけると過去形ができます。過去語幹とでも名付けましょう。

基本形 過去語幹
 go رفتن raftan رفت raft
 give دادن dadan داد dad
 ask پرسیدن porsidan پرسید porsid

未来形から話がずれていきますが、ついでに現在形です。

基本形 現在語幹
 go رفتن raftan رو rav
 give دادن dadan ده dah
 ask پرسیدن porsidan پرس pors

ちょっとややこしいのですが、動詞の基本形とともに、語幹というのがあります。これは覚えなければなりません。掛け算の九九を覚えるように口ずさんんで覚えるようなものです。例えば go なら、raftan–rav,  give ならdadan–dah, askならporsidan–porという風にです。そして、現在形を作る場合には必ず mi میを前につけます。 私は行く= miravamとなるわけです。あなたは行く=miraviですね。話し言葉では必ずしもこの通りの発音ではありませんが(miravam➡miram,  miravi➡miri)、先ずは基本を身に着けるのが先でしょう。先ほどの過去語幹に対して現在語幹と名付けておきましょう。

さて未来形です。先ほどخواستن を使うと言いました。خواستن の語幹は خواه です。下の表に go の現在形と未来形を記入しました。現在形は動詞の語幹に人称語尾をつけました。未来形はخواهの末尾に人称語尾をつけて、あとはすべてraftで良いわけです。覚えやすいのではないでしょうか。

 I go miravam میروم I will go خواهم رفت
 You go miravi میری you will go خواهی رفت
 He goes miravad میرود He will go خواهد رفت
 We go miravim میرویم We will go خواهیم رفت
 You go miravid میروید You will go خواهید رفت
 They go miravand میروند They will go خواهند رفت

簡単に説明しましたが、それほど難しいものではありませんね。また、否定形の場合は خواه の前にن naをつけて下さい。 نخوا となりますから、I will not goなら نخواهم رفت となります。na khaham raf です。

最後になりますが、私自身は殆ど未来形を使って話したことはありません。ほとんど現在形で用は足せたと思うのです。最初に書いて例文の「明日、大阪に行きますなら」「Fardo be Ozaka miravam」で良いと思います。