誰もがサヘル・ローズさんのことを知っていますよね。私、そして妻も彼女の大ファンです。幼いときにイランで戦争にあって、大変な苦労をした経験をお持ちです。そして、幼少期に日本に来られてからも・・・・。テレビで見る彼女はそのような過去を彷彿させない素晴らしい笑顔に目頭が熱くなるのです。
私はイランが好きです。イランも好きですが、ペルシアがもっと好きです。同じ国ですが、ペルシアというと、シルクロードを経由して日本に伝えられた優れた、洗練されたササン朝の文化を想うのです。奈良の正倉院にはその時代の波斯(ペルシア)の文化財が保存されています。日本とイランは古くから深いつながりがある国同士なのです。たまたま、私自身が1971年から1978年の革命の前年まで長期間滞在していたこともあって、イランが好きになりました。このブログでも、イランに関連する記事が自然に多くなっていると思います。そんな事情もあって、イラン出身のサヘルさんを初めて知った時から、ファンになったのでした。いまではメイ・ジェイさんのファンでもあります。
前置きが長くなりましたが、先日サヘルさんの詩集『あなたと、わたし』を購入して読みました。フォトジャーナリストの安田菜津紀さんが中東・アフリカ・東南アジアほかで撮影した写真とのコラボ作品です。子供たちの少し寂しげな姿が印象的です。サヘルさんの詩も心に響きます。優しい人柄を感じさせます。同時に、ご自分の苦労された経験も詩の中に溢れているように感じました。
中でも一番好きな詩が次のものです。
皆さんも是非一度読んでみてください。まもなく新し年になります。
世界中の子供たちが泣くことのないような世界になりますように。
本の紹介をしておきます。
株式会社日本写真企画、2018年12月発行。
著者:サヘル・ローズ。写真:安田菜津紀
ISBN 978-4-86562-084-9
定価:1500円