作品展が終わり、自分の作品が戻ってきました。前触れが何回かありましたが、今日、出品した作品をここで披露いたします。オマル・ハイヤームの詩の中から選んだものであり、その詩のないようについては既にお知らせしています。しかしながら、最終的に作品にしたのは四行詩の中の3と4行にしました。2行だけでも意味が成り立つのでそうしました。次の通りです。


インスタグラムにはペルシアのサントゥールのバックミュージックを付けているのですが。残念ながらここではできませんでした。どうぞご鑑賞下さい。

中東・イスラム世界への招待
作品展が終わり、自分の作品が戻ってきました。前触れが何回かありましたが、今日、出品した作品をここで披露いたします。オマル・ハイヤームの詩の中から選んだものであり、その詩のないようについては既にお知らせしています。しかしながら、最終的に作品にしたのは四行詩の中の3と4行にしました。2行だけでも意味が成り立つのでそうしました。次の通りです。


インスタグラムにはペルシアのサントゥールのバックミュージックを付けているのですが。残念ながらここではできませんでした。どうぞご鑑賞下さい。

今回もまたオマル・ハイヤームの四行詩(ルバイヤート)から選んだ詩を題材にしています。まだ完成していないので、作品をここで紹介することはできませんので、昨年の川崎会場に出品したものを参考まで冒頭にアップしておきました。今年の分は詩の内容だけお知らせしておきましょう。ペルシア語を学習している人のためにペルシア語の原文も挙げておきましょう。
あまり難しい内容ではありません。いつもながらの酒を愛する詩であります。黒柳恒男先生の訳も付けておきましょう。
たかが四行なのですが、いざ書道となると線の長さや角度などが決められている形になりません。私が選んでいるナスターリークという書体は細い線を美しく書けないといけません。文字だけでは勝負にならないので、いつも文字周りのスペースに絵を入れたり、押し花を入れたりして工夫しています。もうあまり時間がありません。暑さに負けず頑張っています。

長い間ご無沙汰しておりました。猛暑の夏に嫌気がさして休んでおりました。またイスラエルはガザだけでなくレバノンのヒズボラとの争いも激化した嫌な日々が続いていましたし、今も続いています。そんな中、今年のアラビア書道作品展は例年どおり開催されました。私の作品を冒頭にアップいたしました。今回はペルシアの詩人ハーフェズの詩の中でも特に有名な詩の冒頭の部分2行を書きました。その詩の全文を小さな文字で入れて背景としました。もう一つの背景は左右に男女の姿を入れました。詩の意味が分かれば二人の男女の意味も分かるというものです。
冒頭2行の意味は次の通りです。
「かのシーラーズの美女がわが心を受け入れるなら、その黒いほくろに私は捧げよう、サマルカンドもブハーラーも」
美しいシーラーズの美女への思いを詠ったものです。彼女が私の思いを受け入れてくれれば、当時栄えたサマルカンドやブハーラーの町をも捧げようという大げさな語り掛けです。これらの町は今はウズベキスタンの古都であります。かつてウズベキスタンの大統領がイランを訪れた時に歓迎会場でのスピーチで「イランの女性がいくら美しい女性であっても我が国の町を取り上げないでもらいたい」とユーモラスに語りました。会場は大いに盛り上がったのでした。イラン人なら誰でもこの詩を諳んじているのです。この2行をもじって替え歌を作ることもありました。この詩の雰囲気を味わえるようにバックグランド音楽と朗読を入れて見ました。次の動画をご覧頂ければ幸いです。30秒ほどです。

前回の投稿が5月22日でした。アラビア書道の作品展が⒕日に終わったことを書いたのでした。あれから20日くらいが経過したわけですね。実はその間、色々忙しくしてブログを書く余裕がありませんでした。ずっと以前に書いたかもしれませんが、山歩きの途中で滑って尻もちをついた時に左肩を痛めたのでした。半年近く経過したのですが、結局は腱板断裂ということでした。痛みは少なくなったのですが、切れた腱板のままでは腕が上がらないということです。左腕というものの、右腕の作業にも左腕の支えが必要だということが身に染みて分かりました。結局、今月下旬に手術することに決めました。その手術が全身麻酔によるものなので、この間に色々な検査をしていました。血糖値が高いから下げないと手術ができないとか、心臓の検査、肺機能の検査、血液検査で様々な値をチェックなどなど、眼や歯のチェックもありました。10年前にも全身麻酔の手術を受けましたが、その時とは全然違って、あらゆるリスクを軽減するために事前準備が必要だったのです。ということで、もう少しの間、ブログを書くことが少なくなると思いますが、手術が終わって回復すればまた続けますので、お忘れないようにお願いいたします。
そんな中ですが、冒頭の画像の本をアマゾンで手に入れました。日本語版であることが驚きでした。ペルシア書道をやる日本人は稀だと思うのです。しかも千円程度とは。内容は目新しいものではありません。練習帳という名ですので、ここに書き込んで練習するわけです。書道ですので、鉛筆ではなくて太い細い線がでるフェルトペンで書くことをイメージしているようです。私たちは竹のペン(竹筆)で書くので、直接この頁に書くのはちょっと無理です。敢えてこれを使うなら、ツルツルの紙にコピーをして、そこに書くのが良いかも知れません。私はとにかく文字を数多く書くことが練習になると思うので、フェルトペンで書いて見ようと思っています。今年の全国規模の作品展が10月にありますので、今から何を書こうかなと考えています。11月には京都でも開催されます。同じ作品は出せませんので2点作成するか、どちらかの会場にするかになります。手術のことも気になるのですが、次の作品を考えるのも楽しい気分転換にもってこいです。それではまた。
おっと忘れました。画像の面に書かれている文章は「ペンは剣よりも強し」という意味です。
前回、お知らせした名古屋教室のアラビア書道作品展が9日から始まりました。連日多くの来場者に嬉しく思っています。初日には中日新聞が取材にきてくれて、10日の朝刊に記事がでました。私の写真入りで書いてくださいました(恐縮)。お陰さまで来場者が増えました。記事を紹介いたします。

昨日はコロナ禍以来開いていなかった「中東・イスラム研究会」通称「南山会」のメンバーも来てくれましたし、日曜日に来るよという連絡などもあり、嬉しい限りです。会場の様子などは後日写真を整理して紹介することにします。なにしろ、会期中は終日詰めていますので時間がありません。
肩の捻挫で暫くブログも休んでいましたが、2週間たってもまだ痛みます。でも少しは痛みが軽減したので少しづつ動かすようにしています。そこでアラビア書道の稽古をボチボチ始めました。書くのは右手を使うわけですが、左手で用紙を押さえる必要があります。押さえないと紙が動いてしまうので書けません。押さえる位なら左手でできると思ったのですが、机の高さに左手を乗せると当初は痛かったのですが、今日は何とかできるようになりました。そこで、今後稽古するのは次のお手本にしました。

しばらくの間、ペルシア書体(ナスタアリーク書体)でペルシア語の四行詩を稽古してきましたが、四行詩を書くとなると文字数が多いので、個々の文字は小さく、細くなります。そこで今回は大きな太い文字で書ける短い文にしたのです。用紙のサイズはA3です。偶々本田先生が書かれたお手本を頂いたので、これにしました。これを稽古して、上手く書けたら5月に名古屋で開く名古屋教室の作品展に出そうと思います。でも太くて大きい文字、それはそれなりに難しいものです。大きいと墨が足らなくてカスレてしまったりします。それはそれとして、何と書いてあるのでしょうね。
アラビア語の有名な諺というか言葉です。「ナイルの水を飲んだ者は、再びそこ(=ナイル)に戻る」という意味です。インターネットで調べるとこの言葉の意味を解説したものがいくつか出ています。言葉の意味通りにエジプトに再び縁があって再訪した体験談などが語られています。同じような諺は日本ではすぐには思いつきません。でも、一度訪れてまた行きたいなと思う所は沢山ありますね。私はイランのイスファハンの町です。何度も行ったことがあるのですが、また行きたいと思う美しい町です。
作品制作のためにこのブログも長らく書けずにいましたが、昨日16日に作品展は終了しました。今年の出品作品は次のものです。
今年もオマル・ハイヤームのルバイヤート(四行詩)の中の一つです。ペルシア語の詩です。意味は作品の中に訳を入れていますが、小さくて読みにくいかもしれませんね。次に記しておきましょう。
美酒無くば、生きていられぬこの身体
酒無くば、身の重さにも耐えられぬ
酌人(サーキー)が 「もう一杯」 と囁くその瞬間、
私は奴隷だ、断れぬ。
挿絵と押し花(アケビの蔓)の装飾は妻の協力によるものです。今回の作品展は例年以上に数も多く、素晴らしい作品揃いでした。この書体での作品出品は3回目で、まだまだ初心者レベルですが、少しはそれらしくなってきた気がします。
この画像が作品のお手本です。前回、本田先生の新しい作品集を紹介しましたが、その本田先生に書いていただいたお手本です。現在、毎日、練習しているところです。オマル・ハイヤームの四行詩の一つです。読み方と意味は次の通りです。私の訳です。
من بی می ناب زیستن نتوانم
Man bi mey-e naab zistan natvaanam
美酒無くば、生きていられぬこの身体
بی باده کشید بار تن نتوانم
Bi baadeh keshiid baar-e tan natvaanam
酒無くば、身の重さにも耐えられぬ
من بنده آن دمم که ساقی گوید
Man bandeh-ye aan damam keh saaghi gooyad
یک جام دگر بگیر و من نتوانم
Yek jaam-e degar begir-o man natvaanam
酌人(サーキー)が「もう一杯」と囁く瞬間
私は奴隷!いうがまま
私の作品は9月末にできるはずですので、その後、ここで紹介いたします。今年の会場も川崎市の川崎駅のすぐ近くです。後日、改めて紹介いたします。

アラビア書道の世界での第一人者本田先生の作品集が出版されました。マレーシアの Islam Arts Museum Malaysia による発行で、先般UAEにて出版記念セレモニーが開かれたそうです。私も一部入手しました。日本国内で購入できますので、関心のあるかたはアラビア書道協会でお求めください。著作権の問題がありますので、PRということで、少しだけここに紹介させて頂こうと思います。




素晴らしい作品ばかりで、ただただ溜息がでるばかりです。凄すぎて何も言うことができないほど。でも頑張らなければと言い聞かせています。10月には今年の作品展があるので、今はそれに専念したいものです。
10月の川崎会場に続いて、京都会場にて11月16日から21日の期間で開催されます。会場は「京都市国際交流会館」京都市左京区粟田口鳥居町2番地の1。京都市地下鉄東西線蹴上駅下車徒歩6分です。
川崎会場では主に東日本の人たちが出品しましたが、今回は関西から西の人々の作品が主です。私の場合は名古屋ですので、今年は川崎会場に出品しました。京都会場には出品を予定していませんでしたが、急遽、作品を作って出すことになりました。まだまだ満足のできるものではありませんが、年々少しずつ良くなっているとは思います。以前は、自分で見て「ここが上手く書けた」とか思ったものですが、今は「ここが駄目!」「ここをもう少しこう書かなければ!」と欠点が分かるようになりました。つまり、あるべき理想の形が分かってきたように思います。思っても、書けないというのが現実で、それが次への意欲になるのです。今回の作品をここで紹介します。
