砂糖とコーヒーからみる世界の歴史

前回世界史の教科書のことを書いたた。早速ですが教科書の最初の部分に上の地図が掲載されていたので、今回はそれを紹介する。タイトルは「砂糖とコーヒーからみる世界の歴史」。砂糖は1世紀頃にはインドのベンガル地方で生産が始まっていたとのこと。それが西方に伝わり、7世紀初めのササン朝時代にはイラン・イラク地方でサトウキビの栽培が行われていた。さらに9世紀にはシリア・エジプト地方で栽培され、15世紀にはポルトガルとスペインがサトウキビの栽培を始め、大西洋世界での砂糖生産のきっかけとなった。インドから大西洋世界に伝わるのに長い時がかかっていることがわかる。一方、東方側では沖縄に伝わったのが17世紀であるとのこと。これをみると中東地域は砂糖に関しては先進国であったわけだ。エジプトやシリアの砂糖は十字軍やイタリア商人の手によってヨーロッパへと伝わった。アメリカ大陸にはコロンブスの2回目の航海のときにサトウキビの苗を持って行った。そしてカリブ海諸島やブラジルを中心に多くの黒人奴隷を用いた大規模な砂糖プランテーションが開始された。そして世界各地での砂糖の名前は次の通りである。語源は同じのようである。砂糖は甘味料としてだけではなく、薬などとしても使用されたことが記されている。

次はコーヒーである。コーヒーを飲む習慣は15世頃に現在のイェメンのモカで始まった。そうモカコーヒーということで有名なコーヒーの産地である。オスマン帝国に伝わり、コーヒー店が人気を博した。ところがコーヒーを飲みに人が集まると、話が弾む、それがいつの間にか支配者の批判につながることなどがあったという。そこで為政者はコーヒー店を禁止にしたこともあるということを以前読んだ本の中に書いてあった。この教科書にはそのようなことは書いていない。コーヒーのペルシア語、アラビア語は Ghahvve(ガッフェブ)である。これもcoffeeの語源であろう。さて、それで今日はこれまでにして美味しいコーヒーでも飲むことにしよう。