2021年アラビア書道作品展(京都会場)

10月の川崎会場に続いて、京都会場にて11月16日から21日の期間で開催されます。会場は「京都市国際交流会館」京都市左京区粟田口鳥居町2番地の1。京都市地下鉄東西線蹴上駅下車徒歩6分です。

川崎会場では主に東日本の人たちが出品しましたが、今回は関西から西の人々の作品が主です。私の場合は名古屋ですので、今年は川崎会場に出品しました。京都会場には出品を予定していませんでしたが、急遽、作品を作って出すことになりました。まだまだ満足のできるものではありませんが、年々少しずつ良くなっているとは思います。以前は、自分で見て「ここが上手く書けた」とか思ったものですが、今は「ここが駄目!」「ここをもう少しこう書かなければ!」と欠点が分かるようになりました。つまり、あるべき理想の形が分かってきたように思います。思っても、書けないというのが現実で、それが次への意欲になるのです。今回の作品をここで紹介します。

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2021年アラビア書道作品展の準備

コロナ禍の中で昨年来アラビア書道の教室(名古屋)も休講が多く、先生の指導を受ける機会も非常に少なくなっています。そんな中でも、昨年も川崎市において作品展が開催されて全国から数多くの作品が寄せられました。私の作品もここに掲載したのでありますが、今年も9月に開催が予定されています。今年は川崎のほかに久しぶりに京都でも開催予定です。次回教室が開かれるのは6月30日ですが、緊急事態宣言のために今年になってからは殆ど開かれていません。30日は非常事態宣言が解除されていれば久しぶりに出席することになります。

そんなわけで、今年の作品をどうするかということです。もうそれほど時間があるわけではありません。そこで私は今年もオマル・ハイヤームのルバイヤートの中の一つの四行詩を選びました。そして、お手本をメールで先生に依頼しました。それが5月の下旬でしたので、このところそれを練習しております。まだまだハードルが高いのですが、挑戦です。先生から頂いたお手本が次の画像です。

アラビア書道の世界では世界のトップであられる本田先生が書いて下さったものです。先生の作品は大英博物館にも常設の部屋があって展示されているほどの有名な先生です。恐れ多いとは思いながら、練習に励んでいます。9月初めには完成させて、皆様に披露できるように頑張ります。

さて、詩の内容ですが。次の通りです。私の訳です。

ああ、青春の書(ふみ)は閉じ、

人生の春も過ぎ去ってしまった。

青春という名の歓喜の鳥は、

いつ来て、いつ飛び去ったのだろう? 

英語訳でもっとも有名なFitsGeraldは次のように訳しています。
Alas, that Spring should vanish with the Rose!
That Youth’s sweet-scented Manuscript should close!
The Nightingale that in the Branches sang,
Ah, whence, and whither flown again, who knows!

彼の英訳は元の詩の気持ちを訳していると定評があるのですが、英語のニュアンスまで理解できない私にはよく分かりません。というか、この訳はそれほど元の詩とかけ離れた訳ではありませんが、いったいどの詩を訳したのかと思うようなものもあります(失礼ですが)。

原文のペルシャ語の調べを味わってもらいたいために、ペルシャ語の読み方を次に記しておきました。口ずさんでみてはいかがでしょうか。

افسوس که نامه جوانی طی شد

Afsuus keh naameh-ye javaani tey shod

وآن تازه بهارزندگانی دی شد

Van(va aan) taazeh bahaar-e-zendegaani dey shod

آن مرغ طرب که نام او بود شباب

Aan morgh-e tarab keh naam-e uu bud shabaab

افسوس ندانم که کی آمد کی شد

Afsuus, nadaanam keh kei  oomad key shod

                 

アラビア書道作品

しばらくご無沙汰しておりました。前々回にアラビア書道展の作品を作成中とお話ししました。13日~18日までの開催が終わって、作品が戻ってまいりました。不本意な出来ではありますが、披露することにいたします。どこが不本意か?というと、第一は長く伸ばしている部分のラインが思うように書けていないということです。もっとスムーズな弧を描くようなラインを出したいのですが不細工になりました。他にも文字の一つ一つが不満足ではありますが、今の私の実力というものでしょう。でも最初の1単語 خیام は何度も失敗したのですが、何とかいい風に書けたと思います。最初の文字ですから、ここで失敗してはまた新しい用紙に書くということを繰り返したのでした。左の絵の方は昔買ったペルシャの絵を基にしてアレンジしてみました。詩の内容に相応しい絵にしたつもりです。作品展は終わりましたが、もう少し書き続けて、いいのができたら、差し替えて飾ろうと思います。今日は簡単に作品紹介としておきます。