もう世界中でトップニュースになりましたが、イラン革命防衛隊の司令官がイラクで米軍によって殺害された。トランプ大統領が殺害計画を承認し、命令したとのことで、アメリカ本国の政治機構の内部でも驚いている人々も多いようだ。
これは「ちょっとまずいよな」という感想です。先般、米人が殺害されたことがあり、それに対する米国の姿勢が国内のタカ派から弱腰だと批判されていたり、様々な背景があるわけだが、それはそれとして、もっと適切な方策があったはずである。
殺害の理由を「ソレイマニが新たな米側への攻撃を計画していたため」としているが、そういう理由なら説得力はない。戦争になるまえに殺害したのだという。日本に原子爆弾を落としたのも、戦争を終わらせるために決定したという理屈に通じるものがある。これまでにも、フセイン大統領政権を崩壊させた時にも、結局は見つからなかった大量破壊兵器を持っていることが理由であった。結局はでっちあげであった。
問題はこれからどうなるかだ。イランが報復すると言っている以上、何かするであろう。周辺国のヒズボラを初めとしたシーア派組織も行動を起こすだろう。それに対してトランプは「そうなれば52カ所を攻撃する」と言い、その52というのは、かつてのイランのアメリカ大使館人質事件の人質の数であるそうだ。どういう発想の展開なのだろうか笑ってしまいそうだ。
イランが何処かを攻撃する。おそらくイラン周辺の米軍基地や米関連施設、親米国家の施設あたりであろう。そうなると米軍もまた報復するであろう。でも両者はある程度自制をしながら展開させることを余儀なくさせられる。両者とも大戦争を望んでいるわけではない。私が一番心配なのは、このドサクサに乗じてイスラエルが攻撃されたり、逆にイスラエルがイランを攻撃することである。そういうことにならないように祈る。アメリカはイスラエルを監視下に置いておかなけらばならないだろう。
中東に سلام 平和がくるのはいつのことになるのやら?
キーワード:イラン、アメリカ、革命防衛隊、ソレイマニ、ソレイマニ殺害、イスラエル、