ペルシャ語講座20:can, must, 相当の語句

英語には can や must などの助動詞があって、使う機会も多いですね。ペルシャ語も同様です。今回はそういったものを取り上げましょう。

先ずは 「~することができる」 英語の can にあたる語です。

原型 語幹 英語の  can
توانستن  توان 日本語の ~できる
  I can go میتوانم بروم
  I could go توانستم بروم
  You can go میتوانی بروی
  He can go

can に相当する語は上表のとおり タヴァーネスタンです。語幹は タヴァーンです。従って、現在形の場合は ミータヴァーナ の後ろに人称語尾をつけて、一人称単ならミータヴァーナム、二人称単ならミータバニ、三人称単ならミータバーナドとなるわけです。会話(口語)ではミートウナム、ミートウニ、ミトウナド(ミトウネ)などになります。و という文字はヴァともオウとも読めるので、こうなるのでしょう。その方が言いやすく、自然にそうなっていくようです。

次は 「~しなければならない」 英語の must にあたる語です。

原型 語幹 英語の  must
بایستن 日本語の~しなければならない
  I must go (I have to go) باید بروم
  I had to go بایست بروم
  You must go باید بروی
  He must go باید برود

「~しなければならない」のペルシャ語基本形はバーエスタンです。上の表で語幹を空白にしていますが、一応語幹は بای ba-yということなのですが、バーエスタンの現在形は人称に関わらず全てバーヤッドなのです。そして、行くのばあいはベラヴァム、ベラヴィ、ベラバドと人称語尾を変化させます。canの場合はタバーネスタンの語尾も変化させましたが、こちらは変化させなくていい。過去形はこちらも人称変化せずにバーエストを使います。似たような語で「おそらく~するだろう」的なものにシャーヤッドという語があります。これも人称変化なしでシャーヤド ベラヴァド(彼はおそらく行くだろう)などと使います。そうそう、よく使う語では「~したい」「~したかった」という場合がありますね。英語でいう want to ~です。こちらも整理してみましょうか。

原型 語幹 英語の  want to ~
خواستن  خواه 日本語の ~したい
  I want to go میخواهم بروم
  I wanted to go خواستم بروم
  You want to go میخواهی بروی
  He wants to go میخواهد برود

基本形のkha-stanはそれ自体が「欲する」という意味ですから、リンゴが欲しいなどというときにも使うわけですが、動詞の前に使って、~したいという言い方ができます。私は行きたい=ミーkha-ham beravad, となるわけです。私は~を食べたいならミーkha-ham bekhoramとなります。未来形のときと混同しそうになるかもしれませんね。