
英語には can や must などの助動詞があって、使う機会も多いですね。ペルシャ語も同様です。今回はそういったものを取り上げましょう。
先ずは 「~することができる」 英語の can にあたる語です。
| 原型 | 語幹 | 英語の can | |
| توانستن | توان | 日本語の ~できる | |
| I can go | میتوانم بروم | ||
| I could go | توانستم بروم | ||
| You can go | میتوانی بروی | ||
| He can go | |||
can に相当する語は上表のとおり タヴァーネスタンです。語幹は タヴァーンです。従って、現在形の場合は ミータヴァーナ の後ろに人称語尾をつけて、一人称単ならミータヴァーナム、二人称単ならミータバニ、三人称単ならミータバーナドとなるわけです。会話(口語)ではミートウナム、ミートウニ、ミトウナド(ミトウネ)などになります。و という文字はヴァともオウとも読めるので、こうなるのでしょう。その方が言いやすく、自然にそうなっていくようです。
次は 「~しなければならない」 英語の must にあたる語です。
| 原型 | 語幹 | 英語の must | |
| بایستن | 日本語の~しなければならない | ||
| I must go (I have to go) | باید بروم | ||
| I had to go | بایست بروم | ||
| You must go | باید بروی | ||
| He must go | باید برود | ||
「~しなければならない」のペルシャ語基本形はバーエスタンです。上の表で語幹を空白にしていますが、一応語幹は بای ba-yということなのですが、バーエスタンの現在形は人称に関わらず全てバーヤッドなのです。そして、行くのばあいはベラヴァム、ベラヴィ、ベラバドと人称語尾を変化させます。canの場合はタバーネスタンの語尾も変化させましたが、こちらは変化させなくていい。過去形はこちらも人称変化せずにバーエストを使います。似たような語で「おそらく~するだろう」的なものにシャーヤッドという語があります。これも人称変化なしでシャーヤド ベラヴァド(彼はおそらく行くだろう)などと使います。そうそう、よく使う語では「~したい」「~したかった」という場合がありますね。英語でいう want to ~です。こちらも整理してみましょうか。
| 原型 | 語幹 | 英語の want to ~ | |
| خواستن | خواه | 日本語の ~したい | |
| I want to go | میخواهم بروم | ||
| I wanted to go | خواستم بروم | ||
| You want to go | میخواهی بروی | ||
| He wants to go | میخواهد برود | ||
基本形のkha-stanはそれ自体が「欲する」という意味ですから、リンゴが欲しいなどというときにも使うわけですが、動詞の前に使って、~したいという言い方ができます。私は行きたい=ミーkha-ham beravad, となるわけです。私は~を食べたいならミーkha-ham bekhoramとなります。未来形のときと混同しそうになるかもしれませんね。
