イスファハーンについて述べてきたので、ついでにイスファハーンの観光名所を紹介しよう。まずは、タイトルの「アーテシュキャデ」である。以前にゾロアスター教を紹介したことがある。この宗教は拝火教と日本語に訳される通り、火を崇める宗教であった。このアテシュキャデはその火を祭っていた場所である。すなわち神殿の場所である。イスファハーンの中心部から車で30分位で行ける郊外にある小山の上に、この神殿はある。小山といったが、木が全然生えていない、はげ山で登り道もザラザラに削れていて、滑りそうであった。9月であったので、まだ太陽がギラギラと焼けつくように暑かった。勉強不足だったので、どの部分が拝火殿なのかなどは分からなかったが、土で作られた構造物があって、そこがそうなのであろう(笑)。
はげ山の様子が良く分かると思うが、アラブの服を着た男性と、黒い衣類をまとった女性が登っていく風景が印象的だった。頂上でしばらく構造物を観察したが、ここには心地よい風が吹いていた。次に示す若いカップルがいたので話を聞いてみた。遠距離交際中の二人であった。女性が地元イスファハーンにいて、男性はテヘランの大学生とのこと。夏休みで帰省中とのことで、今日はデートだった。
最後の一枚は頂上からの町の風景である。緑の多きことに気が付くだろう。イランは乾燥した砂漠の国であるが、水を有効に集めて利用している。人々の住むところはどこも緑豊かな町である。というものの、イスファハーンの河川も実際に行ってみると表面の水量は殆どなかった。上流で堰き止めて灌漑用に使用しているためである。その水の確保も次第に難しくなっているという。